社長満足クラブ第56回例会報告

  • テーマ: 動画コンテンツ作成の最新トレンド
  • プレゼンター:金森 宏仁(株式会社ミライチケットスタジオ 代表取締役)
  • 開催日:2025年10月6日(月曜)18時30分から
  • 開催地:都内会議室(八丁堀駅徒歩5分)

内容概要

  1. なぜ動画コンテンツはここまで増えたのか?
  2. 動画コンテンツ作成を外注する際の問題点
  3. 動画コンテンツを社員に学ばせて内製化する際の問題点
  4. AIを使って動画コンテンツを製作する際の問題点
  5. AIを使って”テレビ品質”の動画を作れる最新サービス紹介

金森 宏仁


■経歴 

金森 宏仁(かなもり ひろひと)
株式会社ミライチケットスタジオ 代表取締役
1988年千葉県出身

2013年 関西学院大学 総合政策研究科 博士前期課程修了(社会学・メディア論)。
在学中より映像制作を手掛け、2015年に合同会社 Over4K を設立。PCハードと映像技術の知識を活かし、ローコストかつ高速な4K映像制作フローを構築。
日本の4K放送・配信の黎明期から「Channel 4K」「ひかりTV 4K」などに携わり、その後もNHK・民放のBS4K放送や劇場用作品など幅広い分野で技術協力を行う。
現在は高精細映像(4K/8K)の制作や技術協力のほか、ディレクション、現場スイッチャーなど幅広い業務を展開。近年は生成AIを活用した映像制作にも注力している。

【主な実績】
・日本ケーブルテレビ連盟「壮観劇場」シリーズ:4K/HDR オンライン編集
・TBSテレビ 劇場公開作品「K バレエカンパニー」4K編集(総監督:熊川哲也)
・「首都圏建設産業ユニオン」YouTube広告動画制作
・ケーブルテレビ局への4K技術指導 ほか。

開催概要

SNS・採用・営業・ブランディング…
どの分野でも“動画”は最強の武器になりつつあります。
しかし経営者の多くがこんな悩みに直面しています。
 ・外注するとコストが高く、仕上がりもコントロールしにくい
 ・社員に学ばせても、知識が定着せず結局使いこなせない
 ・AIを導入しても、品質やリスクに不安が残る

今回のセミナーでは、「外注・内製・AI」3つの方法を徹底比較。
さらに、最新の 「AIでテレビ品質の動画を作る」革新的サービス をご紹介します。

ご参加頂くメリット
・自社に最適な動画戦略が一目で分かる
・コスト・品質・スピードの最適解を把握できる
・明日から使える“動画活用の経営判断軸”を持ち帰れる

「動画をやりたいけど、何から始めればいいかわからない」
「外注と内製、AIの違いを整理したい」

そんな経営者のための90分です。
ぜひこの機会にご参加ください。。


第56回 社長満足クラブ 例会報告

今回の社長満足クラブは、最先端の動画コンテンツ制作を手がける金森宏仁さんをお招きしてお話を伺いしました。
テーマは「動画コンテンツ作成の最新トレンド」。
AIやマークダウン記法など、技術の進化がものづくりをどう変えていくのか。映像の未来を垣間見る、刺激的な1時間となりました。


秋葉原少年が映像エンジニアに

金森さんは、子どものころからパソコンに親しみ、秋葉原の電子部品街を歩き回る少年だったそうです。学生時代にはNHKのスタッフと共にノンリニア編集(パソコンで映像を編集する技術)を手伝っていたことがきっかけで、いつの間にか「動画エンジニア」になっていたとのこと。

「本来なら数百万円する機材を、自分で部品をかき集めて安く組み立て、編集作業をしていました」と語る姿に、モノづくりへの情熱がにじみます。DIY精神と技術の融合が、今日の金森さんの原点なのかもしれません。


動画が増えた理由、そして時代の変化

なぜ今、動画がこれほどまでに増えたのか?
その背景を、金森さんは時系列でわかりやすく説明してくれました。

2005年にYouTubeが登場。
2007年、iPhoneの登場が「映像を撮る」「見る」「共有する」文化を一気に広めました。
電車の中のモニター広告も20年前から登場しており、いまや私たちの生活のあらゆる場面に動画が存在しています。

若い世代ほどテレビを見ず、代わりにYouTubeやNetflix、Amazonプライムを視聴。
テレビのリモコンにも、もはや“テレビ局”ではなく“配信サービス”のボタンが並ぶ時代です。
「時間に縛られず、同じコンテンツを好きなタイミングで楽しめる時代になった」と金森さんは語ります。


AIが生み出す新しい映像づくり

そんな時代に、どんな動画を作るべきか。
金森さんは実際に、ある団体か依頼されたPR動画をほぼAIに制作させたという実例を紹介。

「『もうちょっといい感じにならない?』という曖昧な要望も、AIに“マークダウン記法”で修正指示を出せば思い通りの映像に仕上がる」と言います。
また、ケーブルテレビ団体の紹介動画もほぼAIのみで完成。AIが映像の構成・演出・字幕まですべて作り上げる時代が到来しているのです。


“技術の水平思考”が未来を切り拓く

金森さんのキーワードは「技術の水平思考」。
動画そのものを商品とするのではなく、「どう活用するか」が問われる時代に入ったといいます。

SNSでの情報発信、社員教育のマニュアル動画、顧客サポートなど、動画の役割は多岐にわたります。
しかし、動画制作を外注すれば「高い・遅い」。
内製化すれば「品質が不安」。

このジレンマを打ち破るのがAIです。
AIが構成案を出し、必要な映像やナレーションを自動生成。企業はスピーディに発信できるようになりました。


マークダウン記法がつなぐ「人と機械」

興味深かったのは、金森さんが繰り返し語っていた「マークダウン記法」という言葉。
一見プログラミング用語のようですが、これは人間にも機械にもわかりやすい文章構造のルールのこと。

たとえばスライド資料や動画構成をマークダウンで書くことで、AIがそのまま映像を生成したり、逆に完成した動画からスクリプトを再構築したりできるようになる――そんな未来がすぐそこまで来ているのです。

<もしかしたらあのPIXARも、動画制作会社ではなく“スクリプト制作会社”になっていくかもしれない>
そんな風に思える印象深い内容でした。


Sora2が示す未来

さらに話題に上がったのが、OpenAIが開発中の映像生成AI「Sora2」。
「Sora2の登場は、外注・内製という議論そのものを吹き飛ばす可能性がある」と金森さん。
企業が“要件定義”さえ明確にすれば、AIが複数の動画案を提示してくれる――そんな時代がすぐそこまで来ているというのです。

「映像づくりの本質は、表現ではなく“伝えること”。その手段がAIやマークダウンになるだけです」と語る姿に、参加者一同が深くうなずいていました。


まとめ

AIの進化は、動画制作の垣根を一気に低くしようとしています。
高価な機材も、専門的な知識も、長い納期もいらない。
“伝えたいことを、すぐにカタチにする”――そんな時代を金森さんは軽やかに語ってくれました。

講演後には「自社のマニュアルを動画化できるか?」「採用PRにAIを活用できそう」など、参加者のアイデアが飛び交い、まさに未来の可能性を感じる例会となりました。

次回もまた、新しい視点とワクワクを届けてくれる社長満足クラブにご期待ください。

プログラム

開始時間内容担当
18:30開会 趣旨説明高田敬久
18:35自己紹介全員
18:40動画コンテンツ作成の最新トレンド金森 宏仁
19:20質疑応答
19:25振り返り高田敬久
19:55閉会 次回予告

PAGE TOP