社長満足クラブ第54回例会報告

  • テーマ: Webで収益を確保するには、丁寧なリストマーケティングが求められている
  • プレゼンター:福井 敏治(株式会社ねこすけ 代表取締役)
  • 開催日:2025年7月7日(月曜)18時30分から
  • 開催地:都内会議室(八丁堀駅徒歩5分)

内容概要

  1. Webマーケティングの進化と現在の主流手法
  2. 中小企業が直面しているWeb集客の課題
  3. 売上に直結する「リストマーケティング」の本質と実践法

福井 敏治


■経歴 

福井 敏治(株式会社ねこすけ 代表取締役)

2001年に独立系IT企業・株式会社インテックを退職後、Webマーケティングの業界に転身し、以来24年間にわたり現場で活動。
2001年〜2005年は友人と立ち上げた株式会社イーナチュラルにて以下を担当:
・アクセス解析サービスの開発・運用
・検索エンジン順位チェックツールの開発
・ビジネスブログ型ポータルサイトの構築
・コンテンツ管理システム(CMS)の開発

この間に副業として行っていたアフィリエイトで1,000万円を超える収益を得て、2005年にこれを資本に株式会社ねこすけを設立。

以来、CMSを活用した会員制サイトの構築を得意とし、業界団体や地域ポータルなどの立ち上げ・運営を支援。会員リストを活用したマーケティングに注力。
2010年から2020年までの10年間、神田昌典氏の活動を支援しながら、数々のサービス立ち上げにも関わる。

現在は、中小企業でも本格的なリストマーケティングが行えるように、WordPressプラグイン「ねこすけCMS for WordPress」の普及に尽力中。

開催概要

このセミナーでは、Webマーケティングのこれまでの変遷と現在の潮流を踏まえたうえで、「売上をつくるリストマーケティング」に焦点をあててお話しします。

主な内容:
・集客からファン化までのシナリオ設計 ・成果を出している企業が実践する「リスト活用」のポイント ・SEO・SNSの役割と、見込み客の段階的な育成法
・中小企業が陥りがちな「やってはいけない」Web施策とは 本セミナーはWeb担当者や営業担当者向けではなく、経営者の方々に向けた内容です。

自社のビジネスモデルにおけるWebの役割を正しく捉え、「自社で行うべきこと」「外注すべきこと」「定点観測すべき指標」を明確にすることができます。

開催報告

2025年7月7日、七夕の夜。蒸し暑さの残る東京・八丁堀の会議室に、社長満足クラブのメンバーが続々と集まりました。第54回定例会のテーマは、「リストマーケティング」。この言葉に、「いまさら?」という声もあがりそうですが、話を聞いた瞬間にその印象は吹き飛びました。

今回の講師は、株式会社ねこすけ 代表取締役の福井敏治さん。24年間、Webマーケティングの最前線に立ち続けてきた経験をベースに、「時代がどう変わっても、変わらない本質」を見事に語り切ってくださいました。


「リストマーケティング」は古くて新しい

リストマーケティングが日本に広まったのは、2000年代の「プロダクトローンチ」の流行とともに。メールアドレスを集め、ステップ配信を行い、関係性を築いていく――かつては新鮮だったこの手法も、SNS全盛の時代にやや下火に。

ところがいま、再び脚光を浴びています。なぜなら、「結局売れるのは、関係性ができているところから」だからです。

マーケティングの本質とは何か?
福井さんはシンプルに定義しました。

「マーケティングとは、セールスを不要にする活動のすべて」

そう、売り込まずとも売れる仕組みを作ること。これがマーケティングの本懐です。


多様化するマーケティングの形

マーケティングにはさまざまなアプローチがあります。福井さんは次の5つを挙げて解説しました:

  1. マスマーケティング(例:テレビCM、PR)
  2. ダイレクトマーケティング(例:テレアポ、DM)
  3. リレーショナルマーケティング(例:メルマガ、LINE公式、会員制サイト)
  4. リファーラルマーケティング(例:紹介、口コミ)
  5. コンテンツマーケティング(例:ブログ、YouTube)

これらを適切に組み合わせ、顧客との関係性をどう築いていくか。そこに「リスト」の存在が不可欠なのです。


顧客の4ステージと戦略の違い

福井さんが示した、顧客との関係構築における4つの段階は非常に実践的でした。

  1. 潜在顧客
  2. 見込み顧客
  3. 新規顧客
  4. 既存顧客

この各フェーズにおいて、アプローチの手法はまったく異なります。例えば、潜在顧客には「気づかせるコンテンツ」、既存顧客には「再購入を促すフォロー」が必要です。

大事なのは、全体最適の視点をもつこと。部分最適を積み上げても、売上にはつながりません。


AI時代のマーケティングはどうなる?

Webマーケティングの潮流は常に動いています。ブログ→SEO→SNS→動画→デジタル広告と進化し、いまや「AIの時代」に突入。

AIが顧客の行動履歴をもとに提案を変える。AIが投稿を自動化する。AIが顧客目線でベネフィットを生成する――福井さんは、そんな未来をリアルに描いてくれました。

「これからは、“AIに好かれる”コンテンツを作る時代です」と語る福井さん。SEO対策においても、人間がキーワードを探すのではなく、AIオプティマイザーが代替していくようになるだろうと指摘します。


会場の空気が変わる瞬間

講演が進むにつれ、参加者たちのメモを取る手が止まりません。皆、自社のWeb戦略をどう変えていくか、真剣に考えている様子でした。

福井さんの話には、ITの最新知識と、中小企業経営者への優しい視線が共存しており、「難しい話がすっと入ってくる」と好評。終盤には活発な質疑応答が飛び交い、会場は熱気に包まれました。


まとめと次回予告

今回の定例会は、「Webはなんとなくやってきたが、これでいいのか?」という経営者にとって、大きなヒントとなったはずです。

  • なぜ集客できないのか
  • なぜ売上につながらないのか
  • なぜ顧客が定着しないのか

それらの「なぜ」に、リストマーケティングが応えてくれるかもしれません。

次回の定例会も、きっとあなたのビジネスのヒントになるはずです。学びあり、笑いあり、出会いあり――社長満足クラブで、あなたをお待ちしています!

プログラム

開始時間内容担当
18:30開会 趣旨説明高田敬久
18:35自己紹介全員
18:40Webで収益を確保するには、丁寧なリストマーケティングが求められている福井 敏治
19:20質疑応答
19:25振り返り高田敬久
19:55閉会 次回予告

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